生きるものさしづくり

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柴田錬三郎賞のおすすめ

世の中にはいろんな文学賞がありますが、

賞をとったからという理由で手にとっても

あまり自分に響かなかったりするので、

何となく当てにできない印象があります。

 

文学賞の多さにもびっくりして

何がいいのかわからないというのも

ありました。

 

ただ、

調べてみたら新しい発見があるのでは、

とは常々思っていて、

だけどなかなか行動に移せませんでした。

 

そんなとき、

入院中に

別の患者さんに

隆 慶一郎さんの『一夢庵風流記』を

貸していただき

第2回柴田錬三郎賞受賞という言葉から、

この賞を調べてみました。

 

 柴田錬三郎

調べてみたら

1988年から始まっているそうです。

時代小説の賞なのかと思っていたら、

かなり幅広い!

 

公汎な読者を魅了する作品に

贈られるそうです。

 

もちろん全部読破できていませんが、

そのなかでおすすめをいくつか。

 

 

横道世之介 (文春文庫)

横道世之介 (文春文庫)

 

 青春小説の決定版と言ってもいい、

僕のなかでかなりお気に入りの作品。

 

けっこう厚いのですが、

読み始めるとするすると読める

読みやすさがあります。

 

清々しくて、

切なくて、

丁寧な語り口に

世之介の人生をいっしょに追体験していくような

不思議な感覚が味わえます。

 

おすすめ。

 

 

一夢庵風流記 (集英社文庫)

一夢庵風流記 (集英社文庫)

 

 この賞を調べるきっかけになった本。

表紙のとおり、

漫画花の慶次の原作のようです。

 

漫画のような

こてこてした感じはなく、

作者の愛がひしひしと伝わってくる作品。

 

実在する人物だったんですね。

(二人いたという説もあるとか)

 

秀吉の朝鮮出兵前の偵察にいっていたりと、

秀吉天下の時代から家康へと

移り変わるときが彼の活躍期でした。

 

天に愛され、人に愛され

かぶきにかぶくその姿は

男でも嫉妬するほどほれぼれします。

 

こんなに清々しく、潔く生きていくことは

なかなかむずかしいですが、

男の生き様として見習いたいところが随所に。

 

家日和や壬生義士伝なども読みましたが、

おすすめ、というほどでは

個人的にはなかったかなという記憶です。

 

そこまで多くないのですが、

賞を意識していなくても

いくつか読んでいるんだな。

 

多くの方が

神々の山嶺を推しているので、

これは近い内に読みたい。

かなりの名作という噂です。

 

こんな感じで、

賞を横串にして

新しい本を探すというのも

一つの方法だなぁ。